こんにちは、アメリカに駐在し始めて2年のきーさんです。
このブログではこれから駐在する方、現在している方に向けて、私自身が駐在生活をしていて「これは大事!」と感じた情報を発信しています。
今回は、私がアメリカ駐在という選択肢を与えられたとき感じた悩みと、受ける決断をした理由について書きたいと思います。
本記事を読むメリット
- 駐在に行く際のリアルな悩みがわかる
- なぜ駐在にいくことにしたか。ひとつの個人/家族の具体例がわかる
海外駐在するべきか|私が駐在を決断した理由
海外駐在はするべきなのか
悩んだことを実際に読んでもらう前に、現在の私が駐在していてお伝えしたいことは
駐在はおすすめ!よっぽどのことがない限り駐在したほうがいいよ!!!
ってことです。
理由は
- 海外で生活する経験は今後の人生で必ずプラスになる
- しかも誰か(会社)のサポートを受けなが海外生活できる
- 不安の原因は単なる現状維持バイアス
ちなみに現状維持バイアスってのは「今の状況を変えたくない」という深層心理のせいで新しい環境に無意識に色々な理由を見つけて今の状態を維持しようとしてしまう現象のことです。
ここに書いた理由は「これはバイアスなんだ。」って知ってるだけで少しは理性的に考えられるからです。
ほかに細かなメリットをいうと
- 英語が身につく(それなりに勉強すれば)
- 給料・待遇がそれなりに上がる
などはありますが、正直これらはそれほど重要ではないと思います。
家族も含めて、一度海外に住んで「こんな感じか」と実際に体験していることで今後の人生の選択肢は大きく広がったように感じています。
そしてこの経験は、一般的な会社員が駐在意外で経験することは非常に難しく貴重な経験だったなと心から思っています。
まずは私のバックグラウンドについて
私は機械系メーカーでエンジニアとして働いており、20代後半で上司から「アメリカに駐在してみる気はないか?」との打診を受けました。
当時の私の状況は下記のとおりです。
- 入社5~6年目
- 共働き
- 奥さんは妊娠8か月くらいで産休中
生活が大きく変わる海外駐在という選択を打診され、今では駐在をおすすめできるのですが、当時はもちろん色々なことに悩みました。
なのでこれから書くことは主に同世代で駐在するかたの助けになるのではないかと思います。
家族のことと自分のことに分けて書いたので参考なればと思います。
駐在に当たり悩んだこと【家族編】
- 奥さんの気持ち
- 奥さんの仕事・今後のキャリア
- アメリカでの子育て
- 生活環境
駐在に対する奥さんの気持ち
いい機会だったので、改めて奥さんにインタビューしてみました笑
奥さんとしては、海外で生活してみたいという願望はありましたが英語力の面などで現実味のない夢のようなものだった見たいです。
なので、駐在自体には比較的ポジティブに捉えていました。
もちろん不安はあったそうです。
- 初めての子育てを海外でできるか
- 駐妻コミュニティに馴染めるか
子育てについては後で書いているので、二つ目の「駐妻コミュニティ」について書きたいと思います。
結論から言うと、楽しく生活しています。
奥さん曰く、ネットで「駐妻」などと調べて出てくる情報は少し古いということだそうです。
駐妻について色々なことがネットでは書かれていますが、実感として書かれているようなほどのことは無く、皆さん「普通の人」です。
ちなみに奥さんは「駐妻」はみんなハイスペックでマウントとりまくりの人たちじゃないかとビビっていたみたいです笑
でも実際はもちろん違います。
同じアパートにいる日本人家族皆さん気さくで、いい意味で普通の人です
おそらく少し前まではSNSがなかったので、限られた人だけしか関わらない「濃いコミュニティ」(良い意味でも悪い意味でも)が作られていたのだと思います。 (しかも、そのコミュニティに入るしか選択肢はありませんでした。)
ただ今はInstagramなどを通して、いろんな人と友達になりやすいので自分に合ったスタイルを選択できます。
「その点についてはあまり心配しないでください」というのが奥さんからのアドバイスです。
駐在する場合の奥さんのキャリアについて
赴任前は奥さんも会社員として働いており、私も奥さんも「共働きがいいよね」という意見でした。
もともと奥さんは広報として働いており、SNSの運用など最近のトレンドに沿って働き、しっかりと結果を出していました。
しかし、私が海外に駐在するとなると選択を迫られます。
- 日本に残って仕事を続けるか
- 仕事を辞めてアメリカに移住するか
私の駐在が終わって日本に帰ったあと、望むような再就職先が見つかる補償はないためキャリアについてはとても悩みました。
駐在を決めた理由
- 元々会社の方針に馴染めず、機会を見つけて転職したいと思っていた
- 広報(特にSNS運用の実績)は再就職の際に武器になる
- 海外生活経験も、転職活動に活かすことができるかもしれない
というのが理由です。
勤めていた会社は体質が古く、会議に1時間、2時間と時間をかけることを厭わない、むしろ頑張っていると評価され、さらに年功序列、男性社会という典型的な日本の会社でした。
また、数字での実績も出していましたが、十分に評価されているとは感じられず、会社に留まることに嫌気がさしているタイミングでした。なかなか転職の一歩が踏み出せずにいたので、ムリヤリ転職しなければならない機会を得られた!と考えることにしたようです。
奥さんとしては「正直なところ、(給料など)同じ待遇で再就職するのはとても厳しい」と考えているようですが、駐在を機に
- より気持ちよい条件で働けるところを探したい
- 帰国するときには再就職しやすい風潮ができていればいいな
などなど考えてついてきてくれることになりました。感謝!!
駐在先での子育て
駐在を打診されたとき、奥さんは妊娠8か月くらいでした。
子供はいなかったので純粋に子育てに対する不安もありましたし、最大のネックは親からの助けが得られないことでした。
駐在を決めた理由
漠然とした不安はありましたが、次のように考えました
- 初めての子育ては誰でも不安
- アメリカは日本よりも医療先進国
- 息子の英語教育にとっては絶好のチャンス
親からの支援は受けられませんが、会社のサポートは整備されていました(日本からの日用品送付、医療費負担、受診時の電話での翻訳サポートなど)
なので、家族みんなでアメリカに住めるという貴重なチャンスに挑戦してみることにしました。
奥さんは最悪は日本に帰国すれば良いやと思ってたみたいですが(怖い)
ちなみに出産と駐在のタイムラインはこんな感じです。
- 生後4ヵ月 :私が先にアメリカに移動
- 生後5~7ヵ月:私はアメリカにて生活のセットアップ
- 奥さんは実家で子育て
- 生後8ヵ月 :家族がアメリカに移動
家族と離れて生活していた4ヶ月はさみしかったですが、本人と家族の移住は数か月ずらして移動したほうが幸せだと思います。
新しい生活を家族で一度に始めてしまうとやるべきことがたくさんありすぎてパンクしてしまいます。
そして結果的には家族やお子さんの負担となってしまいます。
まずは本人だけ移動し、だいたい生活のセットアップが整ってから家族を呼ぶことをおすすめします。
子育てについてですが、環境自体はアメリカのほうが良いように感じます。
理由は
- みんな優しくてフレンドリー
- 車での生活なのでストレスフリー
- 子供向けのイベント(有料/無料)が多い
- 幼少期に英語に触れられる
社会全体として日本よりも子供への配慮がなされているように感じます。
すれ違うひとみんな笑顔で挨拶してくれますし、子供がうるさいという文句も誰一人いいません。
一度慣れてしまえば、アメリカのほうがハッピーに生活できると思います。
駐在先の生活環境
私の場合は、先進国であるアメリカへの駐在でしたので、途上国に駐在する方には参考にならないかもしれません。
駐在を打診された当初は、少し気にしましたが調べてみると「ダイソー」や日本食スーパー「Mitsuwa」なども揃っており、基本的には会社もサポートしてくれるので心配はしなくてよいことがわかりました。
唯一の心配は妻が車の運転が出来なかったこと(免許すら持っていませんでした)ですがそこはもう「なんとかするしかない」って感じでしたね笑
アメリカは車社会、NYなどの一部地域を除いて車なしではご飯すら生活できません。
一応、気を使って電車の駅の近くの家を選びましたが、結果的には妻も運転には慣れて問題無く生活できています。
アメリカではライドシェアアプリUberのサービスが深く浸透しているので最悪問題はないとも考えいていました。
駐在してから感じる唯一のストレスは医療制度が分かりにくいこと
私も英語がめちゃくちゃできるわけではありませんが、それを差し引いてもアメリカの医療制度はわかりにくいです。
- 受診するときに保険でカバーされるのかわかりにくい
- 受診料の請求が平気で半年とか遅れてくる
- 保険会社と交渉すると請求額が下がったりする
会社からの補助がでるのであまり気にしないことにしていますが、もし補助が出ない状況
だったら多少ストレスを感じていたと思います。
この点で(駐在ではなく)個人ではアメリカに住みたくはないですね
駐在に当たり悩んだこと【自分編】
次に自分について悩んだことです。
- 業務内容がガラッと変わることについて
- コーディネータの役割について
業務内容が変わることについて
当時、入社して5年目が過ぎて一通りの仕事はできるようになっていました。
今更、全く新しい環境に行って一から仕事を覚え直すことに多少の抵抗は感じていました。
またひと昔前と違って、「駐在=出世コース」という訳でも無いようにも感じたので「駐在するわかりやすいメリット」はあまり無いようでした。
駐在を決めた理由
一言でいうと挑戦です。
一通りの仕事ができるようになった反面、若干ですが「飽き」が来ていたのも事実です。
なんとなく仕事を流しているような感じで自分自身、あまり成長している実感がありませんでした。
私の性格上、自分を追い込まないと行動できないタイプなので駐在にチャレンジすることにしました。
コーディネータの役割について
私は機械系のエンジニアなのですが、会社では海外駐在したときの業務は駐在先によって二種類ありました。
- 海外でもエンジニアとして、現地の製品を開発する
- コーディネータとして日本と現地の橋渡しをする
駐在の打診を受けたアメリカは②のコーディネータのパターンでした。
当初、私のコーディネータという役割に対する印象は「雑用係」という印象でした。
なのでどちらかというと①のパターンでエンジニアとして海外に行きたいなと思っていました。
このことを信頼する上司に相談したところ次のようなアドバイスをもらいました。
- 「コーディネータ」はエンジニアより2段階くらい高いポジション
- なので広い視野で製品をみるよい機会
- 私自身の経験としてとても良いチャンス
このアドバイスのおかげでコーディネータという役職に対してのネガティブなイメージがなくなり、駐在をチャンスとして捉えることができるようになりました。
正直、この上司の言葉がなければ、駐在を決めていなかったかもしれません。
駐在という決断をして現在どう思うか
最後に繰り返しですが、駐在は本人にとっても家族にとっても海外生活を経験できるという意味でとてもおすすめです。
もちろん生活が大きく変わるので不安は伴いますが、選ばれた人にしか与えられないチャンスですので不安に負けずチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
もし分からないことがあればお問い合わせ等からご連絡を頂ければ可能な限り回答するようにします。
では!!