【駐在員向け】外貨銀行口座を開設すべき理由とその選び方【海外送金】

こんにちは、元アメリカ駐在員のきーさんです。今回は次の駐在に向けた海外送金用の外貨銀行口座についての記事です。

海外駐在は人生の大きな転機。生活の拠点を海外に移すということで色々と準備すべきことがあり、初めての方にとっては何から手を付けたらよいやらわかりませんよね。

駐在前の準備は色々とやることが山積みですが、一番重要なことはやはりお金関係の準備。生活のセットアップや家具・家電・車の購入など特に初期にはまとまったお金が必要になります。

そんなこと言われても、何をしたらいいのかわからないよー

こんな方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、「駐在員に外貨用銀行口座を解説しておいた方がいい理由とその選び方」について過去にアメリカ駐在をした時の実体験をもとに解説していきたいと思います。

本記事の内容

• 駐在員にとって外貨用銀行口座が必要な理由がわかる
• 駐在員がどのように外貨用銀行口座を選べばよいのかわかる
• 具体的にどのように外貨用銀行口座を活用すればよいのかわかる

また、このブログでは他にも下記のような駐在生活に役立つ記事をアップしているのでよければご覧いただければと思います！

海外駐在が決まったら海外送金用の外貨銀行口座を開設すべき２つの理由

まずはそもそもどうして外貨用銀行が必要なのかを説明していきます。

理由①：外貨用銀行口座がないと不利な為替レートで外貨に両替せざるを得ない

駐在が決まったら早めに外貨用銀行口座を開設しておいた方が良い理由のひとつは両替のタイミングを自由に決められるようになるからです。

ん？どういうこと？？

って思う人が多いと思いとおもいます。わたしも一度目の駐在ではこの点を見逃していました。

どういうことかというと、駐在員はとても特殊な立場で、決められたタイミングで「日本→海外」や「海外→国内」と移動する必要があり、自分で都合の良いタイミングを選ぶことができません。

そして、赴任のときには生活をセットアップするためのかなりの額（私の場合は400万円分）、本帰国のときには駐在中に貯まったかなりの額の両替をする必要があるんです！！

わかった！！もしこの時、為替のレートが悪かったら、かなり大きな資金が目減りしてしまうんだ。。。

その通り！外貨用口座を日本に持っておくと赴任前の「日本円→外貨」でも、赴任後の「外貨→日本円」でも、有利なレートの時を選んで両替することができるんです！！

きーさん

逆に帰国時にはめちゃくちゃレートが悪いこともありますからね！口座開設は日本にいる間にしかできない銀行がほとんどなので必ず赴任前に行動しておきましょう！

理由②：普段の銀行からの駐在先への海外送金だと数万円の損！

わざわざ別の銀行を用意しなくてもいつもの銀行じゃダメなの?

ほとんどの人が「駐在も初めて」、「海外送金も初めて」なのでこう思うのも当然です。もちろん普段使用している銀行（例えば三菱UFJ銀行や三井住友銀行）でも海外送金自体は可能です。

ただし問題になるのはその手数料。海外送金をする際には主に4つの手数料がかかってきます。

• 外貨両替手数料
• 海外送金手数料
• 受取手数料
• 中継手数料

そして、通常の銀行だとこの手数料がかなり高額になってしまいます。

きーさん

私がアメリカ駐在した時には400万円程が必要だったので何も知らずに赴任した場合には2万円近くの手数料がかかってしまうことがわかりますね。。。高い。。。

駐在員におすすめの海外送金用の外貨銀行口座の選び方

以上で、海外送金用の銀行口座を用意しておく重要さは理解いただけたと思います。ここではどのように海外送金用の銀行口座を選べばよいのか解説していきます。

外貨用銀行口座を選ぶ時のポイント3選

普段使用する機会がないので、選ぶのが難しいと思うかもしれませんが駐在員が使うことができる銀行口座を選ぶポイントは主に３つだけです。

1. 非居住者でも口座を維持できるか
2. 海外送金ができるか
3. 手数料は安いか

特に条件が厳しいのが1.非居住者でも維持できるか。2,3 を満たす銀行はいくつかあるのですが非居住者でも問題なく維持ができる銀行はあまり多くありません。

次に、これらのポイントを満たすおすすめの銀行を紹介します！

多くの駐在員におすすめなのはSMBC信託銀行プレスティア【海外送金用】

外貨銀行を検討している人の多くが候補として検討するであろう銀行を集めてみました！

結論としては、書いている通りSMBC信託銀行プレスティアが最もおすすめなので、その他の銀行についてなぜおすすめできないのかの理由と、根拠となるソース（公式HPの該当部分）を一緒に書いていきます。

*：口座内に50万円以上相当の外貨があるかPrestia at Work適用時

【評価の理由と根拠となるソース】
• SMBC信託銀行プレスティア
  すべてOK。条件を満たせば各種手数料も安い!
  参考①：https://www.smbctb.co.jp/service/fees/
  参考②：https://www.smbctb.co.jp/wealth/digitalgold.html
• ソニー銀行
  最も惜しい銀行。手数料も安いが非居住者が海外送金できない！！ Wiseで代用可能
  　参考：https://moneykit.net/visitor/support/support02.html
• 三菱UFJ銀行
  口座維持手数料が月300円。海外送金手数料も高い（3000円）
  　参考：https://direct.bk.mufg.jp/global/index.html
• 三井住友銀行
  口座維持手数料が月220円。海外送金手数料も高い（3500円）
  　参考①：https://www.smbc.co.jp/kojin/kaigaiservice/gaikokusoukin/
  　参考②：https://www.smbc.co.jp/kojin/direct/tesuryo/
• りそな銀行
  そもそも駐在中に海外からインターネットバンキングの操作ができない
  　参考：https://www.resonabank.co.jp/direct/faq/faq_mygate_0357.html
  SBI新生銀行
  そもそも非居住者が口座を維持できない
  　参考：https://www.sbishinseibank.co.jp/info/news210701_fatf.html

上記の通り、SMBCプレスティアについてはすべてを満足し、まさしく「駐在員にとっての最適解」！！
ただしプレスティアを良い条件で利用するための前提条件もあります。

それは下記条件のどちらかを満たすこと。これがないと口座維持手数料が2200円かかってしまうので要注意。

海外に移住するにあたり、どうせまとまった外貨が必要になるので駐在員にとっては高いハードルではないと思います。

そしてさらに贅沢をいうなら300万円以上の外貨を保管しておくことでデジタルゴールドステータスがゲットでき、為替手数料を含む各種手数料がお得になるので可能な方や300万円以上の外貨を準備していく方はデジタルゴールドステータスになってから海外送金するようにしましょう。
　（参考：https://www.smbctb.co.jp/wealth/digitalgold.html）

きーさん

ちなみに赴任後の少額の送金ならWiseを使用すれば良いのでステータスを維持する必要はありません！

ソニー銀行も各種手数料が安いので、「送金はすべてWiseで行う！」と割り切ってしまえば問題なく使用できるのでこちらも良い候補かもしれません。

ただしWiseは一部の銀行や証券会社では送金を受け付けてくれない場合もあります。Wiseが使えないときのバックアップがほしい人や、長期的に資産運用を検討する人はやはりSMBC信託銀行プレスティアがおすすめです。

ちなみに駐在中の資産運用に興味がある方は下記の記事をどうぞ！

海外送金用銀行口座の開設に対するよくある駐在員の意見

実は私も一度目のアメリカ駐在の際にはプレスティアを開設せずに赴任しました。

そこでその時の気持ちになって、外貨銀行口座を開設することへのよくある意見をまとめてみました。

よくある意見①： 駐在の為だけに銀行口座を作るのがめんどくさい

「他の銀行口座を開設しよう！」と言われてまず思うのががこの意見じゃないでしょうか。
これに対しての回答は下記の2点

• 回答①： 完全にオンラインで簡単に開設できるので全然めんどくさくない（15分で開設可能）
  おすすめしたSMBC信託銀行プレスティアは完全にオンラインで口座開設が可能です。
  こちらから簡単に口座開設できるので今すぐしましょう笑
  必要なのはマイナンバーカードのみです！
• 回答②：むしろ最初に作っておけば後々の手間が減る
  プレスティアを開設し、最初にドカッと送金しておくことでWiseも使用する必要はないですし、丁寧な日本語サポートまでついてくれるので万が一のトラブルの時も安心です
  しかもWiseは安いことは大きなメリットですが、日本の銀行→Wise→駐在先の銀行と１クッション挟むので手間としてはこちらの方がかかります。

きーさん

トータルで見れば、最初に赴任前に開設しておくのが一番手間がかからず安心ということです！

よくある意見②：代わりの海外送金サービスでよいのでは？

これもよくある（というか、まさに「過去の私」が持っていた）意見でWiseを使えば別の外貨用の銀行なんていらないんじゃない？っていう指摘です。
これに対する「今の私」の意見はこちら

• 短期目線では確かになくてもOK
• 帰国後の両替で何十万円も損する可能性があるのでやっぱり必要
• プレスティアとWiseの併用がバランスが良くておすすめ

やはりプレスティアが必要な一番の理由は、帰国後に為替の状況に応じて好きなタイミングで両替できるということです。（ちなみに海外赴任中にはプレスティアの開設できないので赴任前に開設しておく必要があります！→https://faq.smbctb.co.jp/faq/show/103?site_domain=smbctbjp）

きーさん

私の場合、帰任時は、乗っていた車を売却したこともあり数百万円相当の米ドルを持っていました。これを好きなタイミングで両替できるというのは大きすぎるメリットです！

まとめ：外貨用銀行口座はできるだけ早いうちに準備しておくと安心！

以上で、どうして私が外貨用銀行口座（とくにSMBC信託銀行プレスティア）をおすすめしているかはわかってもらえたかと思います。
一応、これまでの主張をまとめると、こんな感じです。

• 普段の銀行だけだと手数料負担が大きく不利
• 両替タイミングを選べることで数十万円単位で得する
• Wise等の送金サービスも万能ではなく、併用がベスト

駐在をする日が迫ってくると、ビザの取得や引っ越しの準備などバタバタとしてなかなか銀行口座まで手が回らなくなると思います。

きーさん

わたしも子供の帯同もあったので直前はバタバタ、ソワソワしていました。

余裕がなくなると、なかなか両替や駐在後のことまで考えるのも難しくなってしまうので余裕を持ち、大きな損をしないためにも外貨用銀行口座は早めに開設しておくようにしましょう！

本記事内で紹介したWiseについても記事を書いているので興味があれば是非どうぞ